Chevron B16 03.02.02

 2年に一度の車検の時期がやってきました。今更ながら古い車も2年に1度というのは気が楽でいいですねえ。いつもお世話になる北九州のCOZYまでセヴンを持っていきました。ちょこ細工をお願いする予定です。前回の車検の折りはananさんのご厚意によりローダーで行くことができました。今回は近くなったので自走です。真冬とはいえ天気もよく2時間半ほどで気楽に行くことができました。

きれいです

 お店に着いてみると、きれいな塗装のロータス・エスプリの整備の真っ最中。エスプリには個人的に憧れがありますが、私の手に余る全幅に、潔くオーナーになってみせる人に対して尊敬の念を持って引き下がってしまいます。とりあえずショールームのドアを開けると・・ナンダ、コレ!?

サーキットから直送ですっという雰囲気がスゴイ

 60年代の香りぷんぷんの一台が鎮座ましましてました。エスプリから降りてきた社長の恒元さんに「何ですか、これ?売り物っすか?」と意味のないことを思わず口走ってしまいました。カクカクするより以前のレーシングは大好きです。こんな趣味200%のものを輸入してしまう恒元さん大好きです。きっと採算なんて考えてません、社長は。自分の趣味のために店をやっている、ひょっとしたら最高に幸せな車屋さんかもしれません。きっと社長を支えるたくさんの人々がお布施を納めているおかげでしょう。(でも私の車検代にはお布施を上乗せしないでね。)

あちこち傷が入っていて凄みがあります

 このマシンに関して私の貧弱な知識を振り回してもしかたないので、社長に教えてもらったことをそのまま受け売りします。

 ショールームのシェブロンB16のディテールは下記の通りです。

 1969年に発表されたグループ4モデルで当初コスワースFVA1600を搭載したモデルがドイツのニュルブルグリンク500Kmレースにデビューしていきなりポールtoウインを果たして有名になりました。すぐにFVCに変更され1970年以降2リッタークラスのスポーツカーレースで多くの勝利をシェブロンカーズにもたらしました。ヒストリーはこちら

リアエンドからのサスペンションの様子1リアエンドからのサスペンションの様子2

 当社のB16は当時のオリジナルではなくTカーか何かの車体のモノコック部分を作り直して現代的なVXエンジンを搭載したクラブマンレーサーです。ヒストリーが無いのでレプリカかリクリエーション(Re-creation)とでも呼ばれると思います。外国ではこのリクリエーションと呼ぶことが多いです。

おお本物のヒューランドのミッションだコクピットは広く、現状では私などペダルに足が届きそうにありません・・フロントのタイヤ13inch

 エンジン以外で違う部分はセンター部のモノコックをスチールからアルミハニカム材で作り直したものを使用している以外、前後シャシー、サス、ボディー等はオリジナルです。

COZY Chevron B16 spec
全長 3.9m
全幅 1.77m
全高 0.85m
重量 650kg
エンジン VX2000cc 200BHPレーシングインジェクション
ミッション ヒューランドF3A、Hパターン
ホイール F:8Jー13(Mag)、R:11Jー13(Mag)
その他 4輪4ポットガーリングブレーキ
アジャスタブルサスペンション

 「ナンバー付きで乗りたい方がいればお売りしてもよいですよ。」(by社長)とのことですが、どこかにオーナーになって(高速道路で)試乗させてくださる神様のような方はいらっしゃらないでしょうか。

こちらはなごみます。ウズレー(ADO15)

 ガレージの奥ではウズレー(ADO15)のレストアも進んでいました。miniの兄弟車でトランクがついて、内装が本革張りになるなど豪華になっています。バックヤードでは、さらにマニアックなマシンもレストア中でした。未曾有の平成不況も関係ないのでしょうか?この店は。九州の旧車乗りって篤い人が多いのかな。