この車は1957年にロータス7として発表された車に営々と改良を加え、ロータス社から製造・販売権を引き継いだケーターハム社によって、現在も生産され、紀和商会を中心に輸入されています。私のセヴンはいわゆる「紀和もの」の一台です。
今から40年近く前のカーグラフィック誌においてさえ、「現代の(余りにも快適な)スポーツカーの水準から見ると、このロータスは野蛮なほど居住性が悪い。」と断言されていたほどの乗り心地の車ですが、同じ記事で「このロータスセヴンほど操縦して愉しいスポーツカーはない。」(小林彰太郎氏)と書いてあった・・と記憶しています。(記事を発掘しました。その通りでした。)
現在では超高性能なエンジンを積んで、信じられない速さでサーキットを走り抜ける方たちもたくさんいますが、私の車は90年製造のわりと古い車です。でも雰囲気は最高だと自分では思っています。
エンジンは「BDRコスワース4バルブ・スペシャル」といい、180馬力を発生するとカタログには書いてあります。発表当時は「素人がいきなり乗ると危ない」と雑誌などでは書かれていたようです。でもコスワースによれば170馬力となっているんですよね。日本に来るだけで10馬力UPするのかな?
パワーや扱い易さは最新のエンジンと比べるべくもないと思いますが、とても気に入っています。でも他のエンジンよりもかなり値が張るので壊すと大変だそうです。暖機運転と早めのオイル交換・冷却水のチェックは欠かせません。なんといっても音が最高!と周囲のBDRファンの方々はほめてくれます。
特に私のセヴンのエンジンナンバーは、私の誕生日と同じ「217」なので「こりゃ運命のであいじゃ〜」と勝手に入れ込んでいます。
コクピットの広さは必要にして十分で、体重が100kgをこすオーナーもいらっしゃるとか。写真のステアリングは購入の際、唯一自分でつけたオプションで、もともとF1用です。径が小さいようですが、フロントタイヤには大きくネガティブ・キャンバーがつけられていることもあり、据えきり時にも過大な力は必要ありません。ホーンのスイッチ(ステアリング右銀色ボタン)はボタン式に変更しています。前に友人のセヴンに乗っているとき乗り降りで足を引っかけ折ってしまったことがあるからです。
オイルクーラー他、装着可能なオプションは前のオーナーが何もかもつけていました。見えないところではクワイフ製の5速ストレートカット・ミッション&LSD。上下Aアーム&ビルシュタイン・ダンパーに変更したフロントサス。潤滑はドライサンプでマイクロロンを入れています。ミッションのノイズが半端ではないので、幌はほとんどかけられません。(音がこもって頭が変になります)